ある町医者の診療日記

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zoom RSS 妊婦は内科に

<<   作成日時 : 2009/09/13 10:51   >>

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妊婦は内科に
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT3K12009%2012092009&g=K1&d=20090912
-----(ここから引用)-----
新型インフル感染、「妊婦はまず内科医へ」 学会が注意喚起

 新型インフルエンザに感染すると重症化しやすい妊婦について日本産科婦人科学会(吉村泰典理事長)は12日までに、「別の妊婦への感染拡大を防ぐため、できるだけ一般の内科医を受診してほしい」と改めて注意喚起した。

 妊婦が新型インフルエンザに感染した際、かかりつけの産婦人科医を受診すると、別の妊婦に院内感染を広げてしまう恐れがある。同学会は一般病院への受診が困難な場合を除き、原則として一般の内科医を受診するよう求めている。ただ、方針が妊婦や医療関係者などに浸透していないとして改めて徹底を求めた。

 10月にも接種が始まる見通しの新型インフルのワクチンについては「妊婦や胎児に悪影響は報告されていない」として、季節性インフルのワクチンとともになるべく接種するよう求めている。
-----(引用、終わり)-----

この指診は、以前から出されていて、根拠は明確であり、そしてそれは当然のことです。
妊婦は重症化しやすい。
かかりつけの産婦人科を受診すると、そこで他の妊婦にインフルエンザを広げる可能性が高い。
そして、インフルエンザの診断、治療は内科がやるものであって、産婦人科医がやる必要は全くない。産婦人科の専門的な診療行為ではないし、いわばお門違いでさえあるのですから。
となれば、新型だろうが旧型だろうが、インフルエンザにかかったかなと思ったら、内科を受診することというのは当然のことです。

インフルエンザにかかった妊婦が来たら、内科の方ではどうするか。
これも明確です。
確定診断がついてなかろうが、その可能性があれば(インフルエンザに感染している人と接触した可能性があれば)、ただちにタミフルないしリレンザを処方すること。
予防投与は、健康な人にはすべきではないとされていますが、妊産婦は別です(重症化しやすい基礎疾患のある人も)。予防投与さえしてよいとされている。
日本産婦人科学会が出しているQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/02-03-01.pdf

しかし、ここで問題があります。
タミフルとリレンザの効能書きにはこうあります。
タミフル
-----(ここから引用)-----
妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で胎盤通過性が報告されている。]

2.授乳婦に投与する場合には授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]
-----(引用、終わり)-----

リレンザ
-----(ここから引用)-----
妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット、ウサギ)で胎盤通過性が報告されている。]

2.授乳婦に投与する場合には授乳を避けさせること。[授乳婦に対する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]
-----(引用、終わり)-----

全く同じ文言ですが、私のコピー間違いではありません。このようにタミフルとリレンザの添付文書(効能書き)に書かれているのです。

私ら産婦人科医ではない分野の医師は、妊産婦にタミフルやリレンザの投与などしたくありません。

投与した妊婦が、もし流産したり障害児を産んだりしたら、その矛先が必ずこちらに来るだろうというのは容易に想像できる。
有害事象がおこればすぐ医療関係者を訴える者達が大勢いる。そしてトンデモ裁判が待っている。また、タミフルやリレンザへ、被害妄想的なことを言いつのり排斥しているトンデモさん、トンデモ団体さえあり、それをこの日本のマスコミはさかんに取り上げている。
誰がそのような危険を犯してまで妊産婦患者を診るでしょうか?

今までの新型インフルエンザの経験から、妊産婦は重症化しやすくかつ死亡率も高いということが知られている。
妊産婦を守るためには、妊産婦に新型インフルエンザを感染させないこと、そのためにはインフルエンザにかかったかもしれないという人が産婦人科を受診することは絶対にさせてはいけない。もし感染してもできるだけ早くタミフル、リレンザを投与すること。タミフルとリレンザの添付文書には、安全性は確立していない、慎重投与と書かれていようが、投与すべきなのです。

しかし、この日本では、その当然のことができない。

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