ある町医者の診療日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 捜査優先がもたらす当然の遅滞

<<   作成日時 : 2009/09/09 16:45   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

テレビニュースで見たのですが、エレベーター死亡事故の事故報告書が、やっと出た、そのことに遺族(当時16歳の野球選手の母親)が、遅い、3年もたつのに少しも前に進んでいないと抗議されていた。
私は、それは当然だと思いました。
遺族の抗議が、ではなく、少しも前に進まないことがです。
警察が入っているんだから、原因究明が進まず、安全対策も不十分になるのは当然だと。

毎日新聞の記事。
エレベーター事故:第三者機関設置を要望 遺族ら国交相に
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090907k0000e040022000c.html
-----(ここから引用)-----
 06年にシンドラーエレベータ製のエレベーター事故で当時16歳の長男を亡くした東京都港区、市川正子さん(57)らは7日午前、国土交通省を訪れ、生活の場で起こる事故の原因を究明する第三者機関の設立を求める報告書を金子一義国交相あてに提出した。

 報告書は市川さんらが5月31日に開いた「安全を考えるシンポジウム」で、ノンフィクション作家の柳田邦男氏や信楽高原鉄道事故(91年)弁護団の佐藤健宗弁護士らが提言した内容をまとめたもの。調査権限を持ち、省庁から独立した機関の必要性を訴えている。

 事故当時、市川さんは原因の説明を再三求めたが警察、国交省などに権限が分かれていたため、行政機関をたらい回しにされた。市川さんは「エレベーター事故を3年訴え続けて、前に進んだという感覚はない。独立の調査機関がどうしても必要だ」と話している。【藤田祐子】
-----(引用、終わり)-----

事故報告書は国交省のHPで見れる。
「シティハイツ竹芝エレベーター事故調査報告書」の公表について
http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000127.html

エレベーターという、我々が日常使用するものであり、自動車や鉄道、船舶、航空機など、そういう交通機関の一つと同じとしてもよい、そういうもので死亡事故が起こった。
航空機や船舶の事故では、諸外国なら、事故対策の専門家が入り、原因究明して、その対策を報告する。
ところが、日本では、警察が入ってきて、証拠を押収し公開しない。時には関係者を逮捕したりするし、逮捕までしなくても、刑事責任を問うとするわけですから、その状態で全てを証言するのは不可能なことです。自分に不利なことでも正直に証言しろと命令することは、基本的人権に反するわけですから。

港区の事故調査報告書(第2次中間報告書)にはこうある。
http://www.city.minato.tokyo.jp/joho/tyosa/elevator/files/chukanhokokusyo_2.pdf
-----(ここから引用)-----
 本委員会は、資料の多くが捜査機関に押収され、事故の直接的原因の解明に着手できない状況のなか、同年8月14日に、事故発生時の初期対応を中心として、日常管理上の問題点など検討すべき項目及び方向性について、第1次の中間報告を取りまとめた。
 その後も、事故の原因究明に向けて調査・検討を重ねてきているが、原因究明に欠かすことのできない事故機の制動装置及び制御板等の主要部分並びに保守点検報告書等の関係資料のほとんどは、捜査機関に押収されたままであることから、未だ事故原因は解明できていない。
-----(引用、終わり)-----

さらに、関係者からの事情聴取も充分にはできていないとも書いてあります。

捜査機関、つまり警察や検察というど素人が、原因究明に欠かせない資料を取り込んでしまい、闇の中で誰かを犯人にするために利用する。
それでは、いくら専門家であろうが原因究明などできるわけがない。

国土交通省の事故報告書には、最初にこうあります。
-----(ここから引用)-----
 本報告書の調査の目的は、本件エレベーター事故に関し、昇降機等事故対策委員会により、再発防止の観点からの事故発生原因の解明、再発防止対策等に係る検討を行うことであり、事故の責任を問うためのものではない。
-----(引用、終わり)-----

事故の責任を問うものではないということが重要なのです。
責任を問うのではなく、同じような事故を防止するために、事故発生原因の解明し、再発防止対策を提示するのが目的なのです。

最後に、いわゆる被害者や遺族達にも言っておきたいと思います。
自分たちの苦しみを、犯人を捜し出してぶつけたいのか、それとも、本当に事故原因を解明し、事故の再発防止に役立てたいのか、どちらなのかと問いたい。

シンドラー社エレベーター事故、元部長ら5人在宅起訴
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090717AT1G1602U16072009.html

人は、恨みをぶつける相手がいる方が気が休まる、そのようなものであるのは間違いない。
だからこそ、宗教の多くは、そのような恨みを否定している。それは社会にとって良くないということなんでしょう。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
Firefox 2 無料ダウンロード
捜査優先がもたらす当然の遅滞 ある町医者の診療日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる