ある町医者の診療日記

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zoom RSS 小泉・竹中改革の縮図

<<   作成日時 : 2009/03/22 11:24   >>

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群馬県の老人施設(マスコミが老人施設という不明確な名称で呼ぶ、そういう施設ということ)で多数の死傷者(本日の時点で死者だけで10人!)が出た火災事故のことです。
まさに小泉・竹中改革で、この国の福祉が破壊されたということの縮図がこの事件でしょう。
小泉・竹中に殺されたと言ってもいいかもしれない。

地域医療にも関与している者として(開業医で訪問診療や介護方面にも関与しているわけですから)、この国の介護の状況を垣間見ていると「介護難民」という言葉が実感として理解できる。もちろん、小泉・竹中改革がなかったとしても、介護難民は生まれていたでしょう。ただ、彼らのために急増した、そしてもうどうしようもない状況になってしまったというのは間違いのない事実です。自分たちは、子供を世襲政治家にしたりして、こういう介護難民とは無縁でしょうが、そして、彼らに取り入って、改革利権を手に入れているような者達(あの宮内などその典型でしょう)とは無縁でしょうが、どこにも居場所のなくなった「介護難民」が急増している。それが実感として分かる。

こういう無届け施設を監査しろ、規制しろなどと、未だに主張しているマスコミがいる、(自称)専門家がいる。
例えば、この産経新聞の記事。
不明3人 墨田区が紹介 都内に余裕なし、地方依存の実態 群馬・老人施設火災
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090321-00000051-san-soci
-----(ここから引用)-----
医療福祉に詳しい川崎医療福祉大学の佐々木正美特任教授は「基本的な防火設備すらなく、職員数が入所者に見合わない施設も多い。都道府県は届け出を徹底させ、継続的にチェックできるよう担当者を増やすなど早急に対処すべきだ」と話している。
-----(引用、終わり)-----

どこにも行き場所がないから、こういう施設に行った人達なのだというのが、まだ分からないのか。こういう施設にでも行けただけ、まだましで、こういう施設にさえ行けない「介護難民」が、さらに大勢いるのだという事実には眼をつむるのかと言いたい。

東京新聞は「貧困ビジネス」と紹介している。
少し悪意のある呼び方ではありますが、言っていることは、私は正しいように思います。コメントしている結城康博准教授(社会保障論)の主張に、私は賛成したい。
10人死亡火災 無届け施設『貧困ビジネス』 漂流高齢者の受け皿
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009032290080352.html
-----(ここから引用)-----
 群馬県渋川市の老人施設「静養ホームたまゆら」で起きた火災の犠牲者は、十人になった。施設入所者の大半は、東京都墨田区から紹介された生活保護受給者。背景には、高齢者を受け入れる施設が飽和状態な上、生活保護費をあてにした「貧困ビジネス」ともいえる高齢者施設の実態がある。

 「目の前にいる被保護者の保護、受け入れ先の確保に汲々(きゅうきゅう)としていた」。墨田区の高橋政幸保護課長は二十一日の会見で入所者を紹介した事情を説明した。同区は「たまゆら」の現在の入所者のうち十五人を紹介。火災で死亡した十人のうち、同区からの紹介者は六人に上るとみられるという。

 高橋課長は、区内の今年一月の新規生活保護申請が前年同月比43%増となるなど、経済・雇用情勢の悪化に伴い、生活保護のニーズが急増している現状を強調した。区の生活保護費受給者で、区外の施設に入所中の高齢者は三百五十二人。「たまゆら」以外にも、無届けの施設に七十六人を紹介したという。

 「たまゆら」については有料老人ホームではなく、届け出義務のない「ケア付き高齢者賃貸住宅」と認識していたと強調した。

 東京都福祉保健局によると、昨年一月時点で生活保護費を受けている高齢者のうち約五百人が、都外の有料老人ホームやグループホームに移っていたが、その後、激増しているとみられる。

 総務省が昨年九月にまとめた調査では、調査対象の二十二都道府県のうち十五都府県で、三百五十以上の高齢者施設が都道府県への設置届け出をしていなかった。

 特別養護老人ホーム(特養)や費用の高額な有料老人ホームに入れない要介護の高齢者は、これまで慢性患者向けの「療養病床」に長期入院したり、グループホームに入ったりしていた。それが厚生労働省の二〇〇六年の医療制度改革で、療養病床の削減を打ち出しグループホームも居住する自治体以外の施設には入れなくなった。

 行き場を失った高齢者の受け皿として「たまゆら」のような施設が増えたとみられる。

 もともと都市部の施設は不足している。特別養護老人ホームの都内の定員は約三万四千人に対し、待機者は約三万八千人に上るとされる。東京都世田谷区の特養「博水の郷」の田中雅英施設長は、現行の介護報酬では、高い人件費や物価など、都市部の運営費に見合わないと指摘する。「都市部の介護難民を当て込んで、地方に施設をつくる業者が出るのは当然」と話す。

 淑徳大の結城康博准教授(社会保障論)は「こうした『闇市場』が広がった最大の原因は介護、医療費の抑制政策にある。介護サービスの充実に向け、医療、介護制度を根本的に見直すべきだ」と指摘している。
-----(引用、終わり)-----

きちんと認可を受けた各種の老人介護施設には、費用が高く入れない人が急増しています。
費用を安くしたら、施設の運営ができないのですから、運営する側もどうしようもない。
そういう国にした者達がいる。小泉、竹中であり、また宮内のようにその政策に手を貸し、さらにはそれで利権を得た、得ている者達がいる。
しかし、そういう小泉、竹中のような者達を政治の指導者に選んだのは、この国の国民でもあります。
結局は自業自得なのかもしれない。

診療していると、病院を追い出されたのでどこかに入院できるところはないですかとよく相談されます。
そういう人達に、私はいつも言っている。
長期入院患者を追い出さないと病院はつぶれる。そういう医療制度にこの国はなったんであり、そういう制度にした政府を選んだのはあなたたちなんですよと。
追い出した病院を悪者にするのはお門違いですよと。
受け入れ先病院がないのも、いわば自業自得なんですよ。

「貧困ビジネス」とか「闇市場」という言葉が出たついでに、「遺体ビジネス」ってのも紹介しておこう。
これは私の予言で、たぶん出てくるんじゃないかと思う。
この事件で死傷した人の家族、あるいは「遠い」親戚の中に、この施設や、この施設を紹介した市町村を相手に訴訟を起こす者達が出てくることを。弱者の味方ずらした弁護士が手助けしてくれるでしょうし。

あぁ、ヤダヤダ。

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