ある町医者の診療日記

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zoom RSS 医療事故調賛成論者の主張

<<   作成日時 : 2008/01/31 11:12   >>

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インターネット上では反対の方が大勢です。これでは、危険な医療をする医師はいなくなる、防衛医療をよけい推進するだけだと。
私も、同じ印象を受けていますが、m3.comの「医療維新」で、賛成者の主張が載っていましたので読んでみました。
読んだ結論は、やはりこのままの医療事故調は作るべきではないということでした。

医療事故調"反対論に異議あり
http://www.m3.com/tools/IryoIshin/080130_1.html
-----(ここから引用)-----
女子医大心臓血管外科講師・西田博氏に聞く
"医療事故調"反対論に異議あり
業務上過失致死罪の被疑者として警察の捜査を受けた立場から
聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

 「予期しない診療関連死をすべて届け出て、専門家が死因究明する組織は絶対必要である」。東京女子医大心臓血管外科講師・西田博氏は、アルバイト先の病院での事例で、業務上過失致死容疑で警察の取り調べを受けた自らの経験を踏まえ、こう強調する。刑事事件に発展した他の医療事故を見ても、専門家が診療関連死の死因究明を行っていないことが一番の問題だという。"医療事故調"への反対意見が多い中、あえて賛意を表する西田氏にその考えを聞いた。
-----(引用、終わり)-----

今のまま、司法という医療のど素人による医療への介入を許していたら、医療は歪む。医療をする者はその歪みに対しては防衛医療で自衛するしかない。それは、医療を受ける国民全てにも不幸なことだ、という認識は医療事故調の反対者にも共通しています。しかし、西田先生は、そのためにも医療事故調を立ち上げないといけないと言われています。
「制度の細部の“木”に対する指摘は結構ですが、事故調という“森”そのものを壊す、つまり死因究明組織の設置自体を否定することは問題だと思います。ここでこの流れを壊してしまうと、10年は“森”はできず、暗黒時代が続くことになります。」

反対者は、その「制度の細部の”木”」が、逆に今以上の萎縮医療、防衛医療をもたらすと主張しているのです。それくらいなら、”森”そのものさえ作る必要はないと。

警察や検察の取り調べが、いかに医療の専門家である医師からみたら頓珍漢なものであるか、西田先生自身がその取り調べを受けた経験からも言われています。医療事故調で、専門家による検討を行えば、そのようなど素人による頓珍漢な取り調べが減ると言うのですが、はたしてそうだろうか?
「 医療界がきちんと専門家集団として出した結論に対して、その一部を抜き出して警察がストーリーを個人に絞って捜査したりすることはないと思います。「過失なし」の場合はもちろんですが、システム的に不十分な点があってもそれをねじ曲げて警察が個人を訴追することはないでしょう。「第三者機関を作ったら、刑事事件が増える」という図式にはならないと思います。」
医療界にも「トンデモ」さんはいます。
トンデモ判決の裏には、そのトンデモ判決の根拠となるトンデモ医療鑑定がある。そういうトンデモ医療鑑定をするトンデモ専門家がいるのです。
医療事故調での結論に反対する自称「専門家」、その自称「専門家」には、医師もいれば医療ジャーナリストとかいう訳の分からない連中もいるでしょう、そういう自称「専門家」によるトンデモな主張がマスコミを賑わし、そしてそれを根拠に告発がなされ、告発されたら警察は捜査せざるを得ない。そして書類送検することになる。
結局は、今と同じことです。
医療のど素人の裁判官が、2つの鑑定のうち、どちらが正しいか判定する。自由心証主義と言うらしいですが、ど素人が判定するのです。これほど不合理なことはない。
まさにガリレオ裁判です。

私は、この医療事故調の一番の問題点は、その組織の中に素人が含まれている点にあると思います。そして第二の問題点は原因究明や予防措置への提言と処罰や訴訟とを一緒にしているところです。
完全に別にすべきだと思う。
医療事故調は、医療の専門家だけが検討し、そして原因究明を行い、将来への予防への提言だけを行う。
医療事故調に出された証拠は、民事も含め全ての裁判の証拠にはさせない。


西田先生ご自身も言われている。
「そもそも、どんな仕組みを作っても、遺族が警察に駆け込むことを禁止することはできません。」
遺族が警察に駆け込むのは自由なんです。自由にしたらいいのです。
警察は、医療事故調の調査結果から、自分たちのストーリーに都合がいいところを抜き出して根拠とするでしょうが、それも自由にしたらよいのです。それを制限することは誰にもできない。検察も同じです。
証拠も自由に取ってきたらいいのです。ただし、事故調とは完全別個にすべきです。

そして、事故調の結論と司法の結論が違うということもあるでしょう。
そのどちらが信頼に値するものか最後は国民が判断する。それは、その国の民度の問題になる。
この国の民度ということに私は不信感を持つ者ですが、でもその結果は国民自身の責任です。
それが民主主義というものでしょう。

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不適切な医療行為について、医師の方が考えること
刑事罰を用いないというなら、 医師をどう取り締まるのか? ...続きを見る
白鳥一声
2008/02/27 21:49

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