ある町医者の診療日記

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zoom RSS 「医療費亡国論」という亡国論

<<   作成日時 : 2007/10/29 11:49   >>

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10月26日、日曜日、医師会の講演会(診療所委員会)で愛媛大学の石原教授の講演会があったので行ってきました。

開業医と勤務医が総医療費増のために共闘すれば未来は拓く
この講演で衝撃的だったのは、諸外国に比べて著しく低い日本の医療費、それもその伸びがあの「医療費亡国論」の発表があってから極端に抑えられていることでした。
医療費亡国論は1983年だそうで、もう20年以上もたっている。
それが未だに日本の医療を蝕み続けていることになります。

この医療費亡国論という亡霊については、このブログを読んで見て下さい。
また、ここからリンクしているところも。
すでに崩壊ですらない いまだ生きる「医療費亡国論」
http://ameblo.jp/med/entry-10019868542.html

石原先生は、「今の診療報酬は、少なくとも医師の技術料を2倍以上に上げ、診療報酬全体としては1.5倍程度上げなければ、職務・生業として成立しない」とまで言われています。
「成立しない」にもかかわらず、WHOも認める世界一の医療が行われているのは、ひとえに医療人、特に医師(なかでも勤務医)の犠牲によるものです。労働基準法に明白に違反しているどころか、これが人間の労働かというほどのひどい労働を強いられている。

いや、「強いられている」というのは語弊があるかもしれません。
明らかな「強制」労働ではないからです。
しかし、もうこういう状態は放置されるべきではない。
勤務医は声を上げるべきです、行動を起こすべきです。
それに、我々開業医も共闘する。
そうして初めて、今のこの閉塞状況を改善できる。

しかし、勤務医の声は聞こえてこない。
愚痴はよく聞きます。
掲示板やブログのようなところで声を上げられていますが、それは愚痴でしかない。

今、医療崩壊という危機が叫ばれています。
医療界ではもうだいぶ前から危機感は共有されれていたのですが、今では少しずつマスコミにも取り上げられ始めている。
しかし、まだその程度です。
いわゆる患者の声とかいうのは、未だ、自分を被害者という一見弱者の立場においておいて、実は利己的な「安全、安心願望」の表出でしかないものがほとんどですし、最後は既にカビの生えた通り一遍の医師バッシングをして終わっている。

産業界は、非効率で格差のひどいアメリカ型医療を礼賛するような者達の声が大きい。
しかし、石原先生が講演で言われていましたが、トヨタは日本医療から大きな恩恵を受けているのだそうです。
「自動車の製造原価に占める医療費保険料の会社負担をみると、米GMでは車一台あたり17万〜18万円(1500ドル)。しかし国産のトヨタ自動車は、約1万円ですんでいる(トヨタの公開資料より石原が試算)。その差は、店頭では約50万円の価格差となるのだから、2,3百万円程度の商品においては決定的な価格差だ。」

司法は、トンデモ判決連発で医療人のモチベーションを下げることに精を出している。
あの大野病院事件は決定的でしたが、「トンデモ判決の4類型」のような判決がどれほど医療を破壊しているか、たぶん裁判官は誰も分かっていないのでしょう。自分達は正義をなしていると思いこんでいるに違いない。
http://blog.hashimoto-clinic.jp/200710/article_3.html
また、医療問題に取り組んでいると自称している弁護士のブログでの、トンデモな医療知識に驚かされたこともある。こんな考えで医療裁判をやっているのかと。

日本医療は焼け野原になってしまうというのが決まっているのかもしれません。
それを、政府も国民も望んでいるのかと思えてしまうほどです。
しかし、その再建には長い時間が必要です。苦難と言っていい時間でしょうし、もしかすると再建できないという可能性も高いのです。
本当にそれでいいのか?

今ここで踏みとどまれないものか、、、

それには、勤務医が、もっともっと声を上げ、行動を起こさないといけない。
それに、開業医が共闘する。
前にも書いたことですが、「奴隷は、奴隷であるから奴隷なのではない。奴隷であることを拒否しようとしないから奴隷なのだ」。

立ち去ろうにも、もう立ち去り先もつぶしにかかっていますよ、やつらは。
http://blog.hashimoto-clinic.jp/200710/article_4.html
開業医の月収211万円 勤務医の1・6倍 厚労省、中医協に報告

「医療費亡国論」という妄言をぶっつぶさないといけない。
勤務医と開業医が共闘してです。

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