ある町医者の診療日記

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zoom RSS 私は、大淀病院産科医師を支持します

<<   作成日時 : 2007/06/25 11:42   >>

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あの大淀病院産婦死亡事件において担当医師(と町)が提訴された裁判の初公判が本日行われる。

私は、大淀病院産科医師を支持します

こんな事例で担当医の責任が問われるようなことがあってはいけないと思うからです。
産科医療の崩壊は、この裁判の結果がどうあろうと、もう避けられないところに来ているでしょうが、産科医療の崩壊がどうのこうの言う以前の問題として、こんな事例で担当医の責任が問われるようなことがあってはいけない

医療訴訟の中には、同業者の私たちから見ても、それは医療者側に問題があるだろうというのもあります。しかし、報道されるものは多くが、どうしてそこに賠償責任が生ずるのかと疑問に感じるものです。
この事例は、既にその診療内容がマスコミを通じてネットに流れ、ネット上の医師によって詳細に分析された。

医療行為には、後医は名医という言葉があるように、後から分析したら、ああすれば良かった、こうすればもしかしてという分岐点が必ず見つかるものです。特に、結果が悪いものであった場合には。
しかし、この事例においては、そういうものさえない。
担当医は、ほぼ最善のことをした。そもそも、あのような厳しい状態の中で胎児を助けたのは、結果的にもすばらしいことです。どこかで一度でもミス(これは法律上の過失という意味ではなく、あの時、もしこうしておれば良かったかもしれないという意味です)をしていたら、胎児も亡くなっていた可能性が高い。それが、あのお涙頂戴のテレビショーを見る限り、元気に育っているようだ。
妊婦は、後から見ても、どうしようもない。あの時、こうしておけば良かったというのさえ見つからない。

ここを参照。
産科医療のこれから
http://blog.m3.com/OB_Gyne/20070625/1

脳内出血、それも致死的な脳内出血が妊婦に合併した時、いったい何ができるというのか、、、

にもかかわらず、患者遺族によって担当医と、病院の設立母体である町が訴えられた。
突然の肉親の死という場面に遭遇したら、その責任を他者に求めたいという人間の心理は理解できます。
ただし、了解できることではない。
私自身、それは人間として間違っていると思うからです。
また、その裏で蠢いているグループの存在もかいま見れます。
さらに、正義の味方面して捏造と言っていいような報道をするマスコミの存在も。

日々是よろずER診療
http://blog.m3.com/case-report-by-ERP/20070625/1
-----(ここから引用)-----
その要因とは、
1) 国が強いてきた医師の劣悪な勤務体制  ・・・当直明けの連続勤務など 
2) マスコミによる報道被害 ・・・・・あまりにも公平中立性に欠いた扇情的な家族よりの報道体制
                  ・・・・・・病院側にあたかも怠慢や過失があったことを誘導する報道表現
                  ・・・・・・日本全国多くの医療者がリスクから逃散しようと思うに至った報道
3) ご遺族の「死」の受容プロセスのありかたに対する疑問
4) 陣痛促進剤による被害を考える会の問題
-----(引用、終わり)-----

ブログ主さんは最後にこう結んでいます。
-----(ここから引用)-----
最後に、一言。
今の日本社会は、どこか責任を他人に何でも押し付けようとする風潮がありませんか?
この事例は、ご遺族にとっては、悲しいつらい出来事だと思います。しかし、その責任は、一個人の産科医師でしょうか?
一病院でしょうか?
もしかしたら、誰の責任でもないのかもしれません。一個人、一病院に責任を押し付けて、この事例を終わらせてはいけないと思います。第二、第三の大淀病院をもう二度と出さないために。
-----(引用、終わり)-----

誰の責任でもないという「事実」を認めることは、遺族、特に失った者が大きければ大きいほどその喪失感が大きく、耐えられれないことが多い。その防衛機制として、他者を犠牲にすることがあります。
喪失感を、あいつの責任なんだとして攻撃に変えるのです。
その攻撃対象に、身近にいた他人として医師が選ばれる。
医師は、そのことを知っていますから、少しのことならしかたない、それで遺族の悲しみが癒されるのならと耐えるのですが、近頃はそこに4)のような集団や弁護士が入り込んで来て、医師個人がどうのこうのできる範囲を超えてしまうことが多い。

最後にYosyanさんのブログを紹介して終わりにします。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070625
君は最善を尽くしたり

私も、大淀病院産科医師を支持します。

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