ある町医者の診療日記

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zoom RSS 厚顔無恥>大淀病院(毎日新聞誤報)事件

<<   作成日時 : 2007/04/24 20:03   >>

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大淀病院(毎日新聞誤報)事件で毎日新聞が苦し紛れの言い訳をやっています。
「開かれた新聞」委員会・座談会とかいうので、識者(と称する、毎日新聞の代弁者)に座談会形式のことをやってもらっています。まぁ、批判めいたことも言ってもらいガス抜きをし、さらにそれは実はこれこれで言い訳もするというものなんでしょう。
私は毎日新聞をとってないので、新聞のどういうところに出ているのかさえ知らないのですが、例のm3.comのメーリングリストから配信されてきたものを読んで、なんか、ますます腹が立ってきた。

全文引用するには、あまりにも長すぎるので、大淀病院(毎日新聞誤報)事件に関係していそうなところだけ。
医療現場に構造欠陥 さらに分析し提言を(その1) 座談会
-----(ここから引用)-----
 医師不足のため病院の診療に支障をきたす「医療崩壊」が各地で進んでいます。奈良県では昨年8月、分娩(ぶんべん)中に容体が急変した妊婦の緊急搬送先をなかなか確保できず、妊婦は8日後に死亡しました。毎日新聞は奈良の事例を通じて医療体制の不備を問うキャンペーンを展開し、さらに今年1月から企画「医療クライシス」を連載中です。地域間格差にも焦点を当てています。賛否の意見が多数寄せられており、「開かれた新聞」委員会のメンバーに意見を聞きました。作家の高村薫さんも議論に加わりました。
-----(引用、終わり)-----

最初デカデカと出した、「たらい回し」や「6時間放置」、さらには「内科医のCT検査進言」問題は無視のようです。
「分娩(ぶんべん)中に容体が急変した妊婦の緊急搬送先をなかなか確保できず、妊婦は8日後に死亡」したとい事実を報じ、それに対し「医療体制の不備を問う」ということを、本当に毎日新聞がやったのなら、私たち医療者もよくやったと誉めもしよう。
しかし、実際はそうではないじゃないか!

たらい回しなどされていない。6時間「放置」などされていない、そもそも「放置」など一瞬たりともされていなかった。さらには、内科医がCT検査をしたらどうかと言ったとかいう、どこから捏造したのかというあの「あるある大辞典」も真っ青の捏造までやらかしたことは、どうなったのか?

もちろん、こういうことは呼ばれた「識者」なる人たちは指摘しない。
逆にこうです。
-----(ここから引用)-----
 玉木明委員 奈良の記事は大変意味のあるスクープだ。たまたま昨年末から正月にかけて、同居の義母が1カ月入院したが、人手不足ですさんだ病院の現状を実感した。義母は認知症で歩き回り、夜中に病院から「介護に来てくれ」と言われる。私たちが行けないと義母を拘束してしまう。どんどん気力をなくしていくのを見かねて家に連れ帰った。多くの人が深刻な状況を経験しているのではないか。このまま医療を放っておいたら大変だという印象を持ったので、「医療クライシス」を含めて良い記事だと感じた。こういう医療の現状を広く世に知らしめていくのが新聞の重大な任務だと思う。
-----(引用、終わり)-----

自分の義母がどうのと手前勝手なことを述べて、それで何か意味のあることを主張しているつもりなんでしょうか。

ちょっと批判的なことを言っている人も、この程度です。
-----(ここから引用)-----
 吉永春子委員 奈良のスクープは見事だった。いろいろな恐れを感じながら取材を進めた担当記者は大変だったと思う。他の週刊誌のルポなどと比べると、毎日の記事は非常に抑制が利いており、影響を考えながら書いたという気がする。ただ「放置」や「たらい回し」といった表現は、誤解や反論を受けやすい。本当に「放置」していたのか繰り返し確かめたほうがいいし、「たらい回し」の見出しは慎重さが欠けていた。
-----(引用、終わり)-----

捏造や誤報でいいスクープってなんでしょうか?
それに、どこが「毎日の記事は非常に抑制が利いて」いるっていうのか、まさに開いた口がふさがらない。

で、これに対する毎日側の言い訳です。
-----(ここから引用)-----
 砂間裕之・大阪本社社会部兼科学環境部デスク 国立循環器病センターに運び込まれるまでの6時間について、“放置”という表現を使いました。その間、何も処置されなかったという遺族の強い思いがあり、事実関係としても19病院に搬送を断られ、遺族から見れば、結果的に放置されたというのは間違いでないと思います。一方、「たらい回し」は事実と異なり、東京本社の一部紙面でそういう見出しになったのは不適切だったと反省しています。
-----(引用、終わり)-----

何も処置されなかったのではない、その時々にあった処置を受けていたではないか。
大淀病院でできること、安静保持や痙攣への処置など、きちんとされていた。そしてその処置内容について、奈良県の産科医専門医の会は適切だったという判断を公表している。他の専門家も正しい処置だったと言っているのです。決して「放置」など、それも一瞬たりともされていなかった。
遺族の誤解をそのまま事実かのごとく、それも大きな文字で報じて、それでよしとするのか、毎日新聞は?

-----(ここから引用)-----
 高村薫氏 医療のことは全くの素人で、一読者として大淀病院のニュースに接すると何が原因で、誰が悪いのか、まとまりのあるストーリーが示されているとは受け取れなかった。素人には医師側の主張が妥当なのか判断できない。逆に被害者側の主張が正しいのか間違っているのかも分からない。利害関係のない第三者として医療事故の記事を読むと、いつもどう判断していいのか悩む。結局、誰が悪いのか、誰が責任を取るのかという形では見えてこない。
-----(引用、終わり)-----

これは、「私は素人でよく分かりません」と言っているだけのようにも見えますが、私はこれこそが毎日新聞に対する最大の侮辱を行っているのだと思いました。
この高村さんの発言に毎日新聞側は何も反応していません。侮辱されたと分かった上で何も反応していないのかもしれませんが、もしそうではなくこの発言を侮辱されているとさえ分からないとしたら、アホです。

ただし、高村さんも、善悪でしか事象を捉えられないとしたら、作家としてどうかと思う。

-----(ここから引用)-----
 玉木委員 毎日新聞は個人の医師を批判するだけで終わらせないという観点で一連の報道をしてきたと説明があったが、報道の在り方として大淀病院問題を伝えた初報の社会面(大阪本社)の記事が気になった。「遺族『助かったはず』」という見出しで、亡くなった母親の顔写真と、無事だった赤ちゃんを抱く父親の写真を掲載した。これは医師を告発していれば済んだ時代の形式で、既視感がある。新聞を開いた医師の中には、短絡的に医師たたき、医療たたきの記事がまた出たと受け止める人がいたと思う。新しい時代には新しい時代の器を考えてほしい。整理の仕方、見出しの付け方の問題もあるが、そろそろこういうパターンから抜け出し、新しい作り方ができないか。
-----(引用、終わり)-----

ここは、その通り!
ただし、私らネットにおける医師の批判は、ただ「短絡的に医師たたき、医療たたきの記事がまた出たと受け止め」ただけではない。それもあるが(今までさんざんやられていることですから)、ネットで新聞報道やテレビ報道が間違っているという事実関係の情報に接し、ブログやいろいろな掲示板が沸騰したのだ。
問題の根底にあるのは、毎日新聞を初めとしたマスコミの誤報や捏造体質です。

医療現場に構造欠陥 さらに分析し提言を(その2止) 座談会
-----(ここから引用)-----
 吉永委員 私にも批判された経験があるが、たいていの医師は「専門家でないくせに」「ろくに知りもしない記者が」という意識を持っている。脳外科と精神医療の取材が多かったが、臨床現場へ入る前に3カ月勉強させられたこともある。「専門家でない」という反応は当然あるという前提で取材を進めるべきだと思う。
-----(引用、終わり)-----

素人は口出しするなというのは間違っているという主張がここにはある。
こういう論調は、「ろくに知りもしない記者」の誤報記事の言い訳として最低だと思います。専門家の反論を、こういう論調で抑圧しようとしているように思える。

では逆に、ろくに知りもしない素人が、高度な専門性をもつ領域にあれこれ口出しし専門家の行動を左右したり正誤を判定するようなことをしてもいいのかと私は尋ねたい。
批判するからにはきちんと、それも必死で努力して知識を持った上でやれと言いたい。
何も知りもせずに批判することの傲慢さを、ちっとは知ったらどうかと言いたい。

-----(ここから引用)-----
 柳田委員 専門性のない記者が先走るなという批判はどんな分野でも起こり得るが、専門家が記者になって、いい記事が書けるかどうかは別問題だ。福島と奈良のケースでは、医師側の反応が全く違う。医師が逮捕された福島の医療界では、マスコミ批判より警察批判が強かった。一方、奈良では警察が立件を見送り、マスコミの中でも特に毎日新聞が攻撃された。その時々の状況や雰囲気で不満をぶつける対象が変わるのだから、今回の批判は、背景にあるもの、医師たちがどういう理由で揺れ動いているのかを考える材料として見るべきだろう。
-----(引用、終わり)-----

我々医師たちが毎日新聞に怒っている最大の理由は、毎日新聞が誤報や捏造をやっておきながら、それに頬被りしていることです。
「6時間放置」や「CTを取らなかったから助けられなかった」だの、「たらい回し」だの、誤報以外の何ものでないことを、未だに訂正さえしない。逆に、すごいスクープをとって表彰までされたと自慢までしている。
その厚顔無恥に対して怒っているのです。

-----(ここから引用)-----
 ■基調報告

 ◇医療体制の不備追及--砂間裕之・大阪本社社会部兼科学環境部デスク

 昨年8月8日、奈良県の大淀病院に入院中の妊婦の容体が急変し、19病院に搬送を断られた。約60キロ離れた大阪府吹田市の国立循環器病センターに運び込まれたのは6時間後。妊婦は帝王切開と脳の同時手術で無事出産したが、8日後に亡くなった。奈良支局の若い記者が関係者取材を進め、科学環境部と連携して断片情報を積み重ねた。約1カ月半後に妊婦の身元が分かった段階で書けたが、医療体制の不備を追及して改善につなげるため、遺族や現状を憂慮する医師らの取材を続けた。10月17日朝刊の初報後もキャンペーンを展開。当初から医師個人の責任に焦点を当てる単発報道で終わる考えはなかった。
-----(引用、終わり)-----

6時間放置やたらい回し、さらには内科医のCT検査進言など、最初に大々的に報じたことはどこに行った?
そういう誤報は無視か?
そして、「当初から医師個人の責任に焦点を当てる単発報道で終わる考えはなかった」とはどういう面の皮をしているのかあきれるばかりだ。
最初のスクープ報道は「医師個人の責任に焦点を当て」ていたじゃないか!
他の報道各社はその後追いで、必死にがんばった産科医をさらに叩きまくった。

こういう基調報告を、今頃するのなら、最初からそうしろ!!
「入院中急変」、「19病院に搬送を断られた」、最終的に「国立循環器病院が受け付けた」が妊婦は死亡したという事実を報道し、その根底に「医療体制の不備」があると、最初からそう報道しろ。
やったことは全く逆ではないか。
「6時間放置」や「たらい回し」、「CT検査進言無視」など、医師個人の責任に焦点をあて、泣き崩れる遺族のような情緒的なものを取り上げた記事を出したという事実はいったいどこにいったのか?

厚顔無恥。
これにつきる。

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