ある町医者の診療日記

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<<   作成日時 : 2007/02/28 11:42   >>

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ちょっと前に、花粉症に効くと花粉を詰めたカプセルを売っていた業者がいた。それを飲んで全身の蕁麻疹からさらに喉頭浮腫まで起こったようで一時意識不明の重篤な状態にまでなった人がいたとニュースになっていました。
この人には悪いのですが、なんとバカなお人かと思ってしまいます。
ただ、この業者のホームページを見てみると、確かに騙されるのも分かる。うまく藁にすがりたい人の心に響くようなことが書かれている。癌を初めとした難病を患っている人や家族となると、藁を買ってしまいやすいというのもよく分かります。
私でさえ、そういう立場になったら、はたして大丈夫かと心配になります。

そういうことを前提に、ビタミンCの話。

「ビタミンCは白内障を予防 食生活で発症に差」と共同通信が配信しています。
>食事を通じてビタミンCを多く取る人は、摂取量の少ない人に比べて老人性白内障にかかりにくいとの疫学調査結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎(つがね・しょういちろう)国立がんセンター予防研究部長)が27日発表した。

この話、ニュースになるようなものではないようです。
メルクマニュアルにもこうあります。
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec12/ch154/ch154l.html
ビタミンC
-----(ここから引用)-----
ビタミンC過剰症

ビタミンCには、フリーラジカルによる損傷から体の細胞を保護する抗酸化作用があるため、大量に摂取する人がいます。正常な細胞活動の副産物であるフリーラジカルは、アテローム動脈硬化症、癌、肺疾患、感冒、白内障、記憶喪失といったさまざまな疾患に関与していると考えられています。ビタミンCを多量に摂取することによって、これらの病気が予防できるかどうかは不明ですが、白内障に対する予防効果に関しては強力な証拠があります。いずれにしても、安全な上限を超えない範囲でのビタミンC摂取は、普通は害にはなりませんが、吐き気や下痢を引き起こしたり、血液検査結果を解釈する際の妨げになったりする場合があります。
-----(引用、終わり)-----

ビタミンCはその名の通りビタミンですので、体内では補酵素として働いている。そしてビタミンCは、「ビタミンC(アスコルビン酸)は、組織や器官をつなぎ合わせる結合組織や骨の形成に必要不可欠です。ビタミンCは体の鉄分吸収を助け、やけどや傷の治癒に役立ちます。ビタミンEと同様に、ビタミンCには抗酸化作用があります。正常な細胞活動の副産物であるフリーラジカルによる損傷から細胞を守ります。」(メルクマニュアルのビタミンCの欄)

結合組織の形成に不可欠ということで、お肌にいいとなり、抗酸化作用ということで、やれ癌に効くとかとなり、サプリメント業者のような藁を売る商売人の格好の商売道具になっているようです。
googleでちょっと検索しただけでこの類の業者のホームページがたくさんヒットします。その宣伝文句のうまいこと、、、(^^)

こういう宣伝文句を読んで影響されそうな人は、次のページでも読んで頭を冷やして下さい。
http://www.kentai.co.jp/column/physiology/p015.html
ビタミンCといえども過ぎたるは・・・・
-----(ここから引用)-----
ビタミンCには酸化作用もある?
 上記の様な効果に加え、水溶性ゆえに余剰分は尿中に排出されるとの推測から、ビタミンCについては、過剰摂取することが推奨される傾向にあります。ノーベル賞学者でポーリング博士もかねてから、1日1g以上(必要量の約20倍)ビタミンCを摂取することを勧めています。ところが最近、Podmoreら(1998)は、ビタミンCが全く反対の「酸化作用」も兼ねて備えることを、雑誌「Nature」に報告しました。彼らは、リンパ球の遺伝子DNAを構成する4種類の塩基(アデニン、グアニン、シトシン、チミン)の酸化状態について調べ、過剰のビタミンC(500mg/日)を摂取すると、酸化型グアニンの量が約50%減少するものの、逆に酸化型アデニンの量が2倍以上に増加することを見い出しました。このことは、ビタミンCが、抗酸化物質であると同時に「酸化物質前駆体」となりうることを示します。おそらく、活性酸素によって一度酸化されたビタミンCが、今度は別の物質を酸化すると考えられます。ビタミンCの免疫機能の増強効果には、こうした作用が微妙に関係しているのかも知れません。スポーツ活動と同様、ビタミンCの摂取についても、「過剰」にならないようにすることが、健康の維持増進には重要となるでしょう。また、スポーツ選手の最適摂取量などについての今後の研究が望まれます。
-----(引用、終わり)-----

http://www.sih.jp/news/kenkou/no8.htm
ビタミンCは風邪に効くか?
-----(引用)-----
 1970年、ポーリングというノーベル賞を2回ももらった科学者が「ビタミンCを大量に飲めば風邪に効く」と言い出したのです。この発表は「みかん」は風邪に効くという言い伝えがあった日本人には大変受け入れやすいものでした。でも、ポーリングのいう大量療法というのは、風邪の引きはじめに1時間ごとに500ミリグラムずつ飲めば予防になるというものです。これは1時間ごとにみかんを15個以上食べないといけないのです。この説は各国で試されましたが、効果はないと言うことになっています。
-----(引用、終わり)-----

ビタミンCは癌に効くか?
-----(ここから引用)-----
 もうひとつ、ビタミンCはガンに効くという話があります。これは、1977年に、健康人に「西洋食」「野菜食(ベジタリアンの食事)」「日本食」を食べさせて、排泄した便の「突然変異原性」を調べたら洋食グループの便が1番強い変異原性を示した。しかし、1日4グラムのビタミンCを与えたら、その変異原性が60%以下に抑えられたというのです。変異原性と発ガンには密接な関係があります。変異原性が減るならガン予防になるというのです。実際にガン患者に大量投与して寿命が延びたという報告もありますが、医者の予測より長生きしたというものです。これはあまりあてになりません。ガン患者を2群に分けて行なわれた実験ではビタミンCに効果はなかったと報告されています。
-----(引用、終わり)-----

なお、ビタミンCは食品添加物として大量に使われているのだそうです。
その抗酸化作用を期待して。
-----(ここから引用)-----
 現在、日本人は食事からビタミンCを1日130ミリグラム以上摂っています。この量は栄養所要量の約3倍です。十分摂っていますから壊血病はありません。それどころか、これ以外に酸化防止剤として、アジの開きから駅弁までビタミンCは大量に添加されています。すでに日本人はビタミンC漬けです。
-----(引用、終わり)-----

つまり、これ以上ビタミンCをとる必要はない、ただでさえビタミンC漬けなんだからということになりますか。

最後にビタミンCを酸化防止剤として売っている会社のホームページを紹介しておきます。
http://www.fusokk.co.jp/product/life/food_02/001/index.html
>L-アスコルビン酸とは・・・
>ハム・ソーセージ、果実缶詰、ジュース等の各種食品の酸化を抑え、 品質を保持する酸化防止剤です。

そして、この酸化防止剤であるビタミンCの主な用途は、、、
-----(ここから引用)-----
■飲料類:機能性飲料・清涼飲料等のビタミンC強化剤、果汁飲料・
  ワイン等の酸化防止剤
■畜産類:ハム・ソーセージ等の酸化防止剤
■水産類:明太子・スモークサーモン等の酸化防止剤
■缶詰類:果実缶詰・マッシュルーム缶詰等の酸化防止剤
■漬物類:たくあん・各種浅漬け等の酸化防止剤
-----(引用、終わり)-----
なのだそうです。

私たちの身の回りにあるいろいろな食品には酸化防止剤として大量のビタミンCが添加されている。私たちは、それとは知らずに、食品添加物として過剰と言えるほどのビタミンCを摂取している。
それなのに、癌に効くとかお肌にいいとか、老化防止だとか言われて飲む、それも高い金を出して買って飲むとは、いったいなんと表現したらよいのか、、、

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