ある町医者の診療日記

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zoom RSS 医療崩壊>デスマーチ

<<   作成日時 : 2007/01/27 12:30   >>

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デスマーチとは。
自分のラクダをどんな重い荷物でも運べると自慢していた農夫が、毎日少しずつ多く干し草を積んで町の市場に通っていたが、限界を超えて積んだ少しの藁で、ラクダが骨を折って死んでしまった。
で、これがなぜ医療崩壊と関係しているかというのは、以下を、、、

いつもチェックしている「新小児科医のつぶやき」(http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/)で医療崩壊についてのすばらしいまとめだと絶賛されていましたので、ブログ「ronSpace」(http://ronspace.cocolog-nifty.com/blog/)の「医療デスマーチの終焉」(http://ronspace.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_0a66.html)、さっそく読んでみました。
一言、すばらしい!
これほど的確にまとめられるものなのかと驚かざるを得ません。プロフィールには「ITシステム屋をやっています」とのことで、今の医療崩壊が「私と同業の方、プロジェクト・マネージャー、SE、プログラマの方々であれば、これがいわゆるデスマーチ・プロジェクトと酷似した構造であることに気づかれると思います。」とのことですので、こういう関係からも的確な理解につながったのかもしれません。
が、我々医療関係者が非医療者のかたたちに、現在の医療危機を説明しても、なかなか理解してただけない、逆にマスコミなどで喧伝されているステレオタイプな医療や医者、医療従事者への偏見を前に絶望感にとらわれることの多い現実を前にしたら、遠くに助け船の汽笛を聞いたような気分になります。

まず皆さんも「医療デスマーチの終演」(http://ronspace.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_0a66.html)を読んで下さい。
その上で、以下の私のまとめ、感想を、、、

現在の医療崩壊の原因は「私達国民が医療に対し、予算・人員が極めて不足しているにもかかわらず、過大な要求をし続けた」からだと喝破されている。
-----(ここから引用)-----
医療崩壊について、以下に私自身の理解したところをまとめて置きたいと思います。

1. 人口あたりの医師数は、1970年以降、OECD平均を下回り続けており、格差は広がり続けていた。医師不足は30年以上前からであり、最近のことではない。特に国立・公立病院に勤務する医師(勤務医)は36時間連続勤務が日常的であるような過酷な労働環境にあった。

2. 1983年の「医療費亡国論」、つまり医療費の増大が国家財政に深刻な影響を及ぼす、という主張から、医療費は抑制され続けてきた。この結果、現在の医療費の対GDP比は先進国中最低レベルにまで落ち込んでいる。

3. 救急医療体制の整備、夜間診療の実施など、国民の要求に応え、医療の充実を図ってきた。しかし、24時間診療(医療のコンビニ化)のように、国民の要求は増える一方であった。

4. 国民が医療の不確実性を理解しなくなり、確実な治療を求めるようになった。これが期待を裏切られた結果としての、医療事故訴訟の増加となって現れた。また、警察に被害届を出す例も増え、懸命な治療の結果にも係わらず不幸な結果となった場合に、医師が逮捕されるという事態が起きた。

5. 以上のことから、医療従事者、特に医師のモチベーションが低下し続け、過酷な勤務に耐え切れなくなり、病院の医療現場を辞す例が続出している。

まとめてみますと、私達国民が医療に対し、予算・人員が極めて不足しているにもかかわらず、過大な要求をし続けた、ということです。
-----(引用、終わり)-----

この医療崩壊のパターンは「いわゆるデスマーチ・プロジェクトと酷似した構造」なのだそうです。「私と同業の方、プロジェクト・マネージャー、SE、プログラマの方々であれば」すぐはたと気づくようなものだと。
そして、デスマーチとは、、、
-----(ここから引用)-----
エドワード・ヨードン著「デスマーチ」(第2版, 日経BP社, 2006)では、聖書から以下の寓話が引かれています。

自分のラクダをどんな重い荷物でも運べると自慢していた農夫が、毎日少しずつ多く干し草を積んで町の市場に通っていたが、限界を超えて積んだ少しの藁で、ラクダが骨を折って死んでしまった。
-----(引用、終わり)-----

医療危機において、ラクダが何で、農夫が何で、干し草が何かというのはすぐ分かると思います。
既に限界を超えました。
あちこちで骨の折れる音がしています。
しかし、未だ農夫はその音に気づいておらず、さらに藁を積もうとしており、その上ムチ(鞭)で叩いてさえいます。
鞭は無知によるものでしょうが、無知だったのだというのは言い訳にはならない。
既に、何年も前から、ラクダは悲鳴をあげ続けていたのですよ!!
もういいかげんに、医療を金儲けの手段としか考えていない保険会社や金貸し(たとえばオリックスのようなところ)と、総会屋まがいの自称医療ジャーナリストとかいう連中によるプロパガンダをただ流すしか能のないマスコミの医療叩き番組を見て、へらへら笑っている場合ではないのです。
今、公的病院ががらがらと崩壊している。そこがダメになったら次は良質な私的病院も連鎖的に崩壊するでしょうし、公的病院にかなり依存している、私たち開業医も苦しくなる。
なんとかしないといけない、なんとかここで食い止めなければいけないんだけど、、、

ん〜ん、こういうことを書く私は、まだ焼け野原になるのをなんとかできないかとジタバタしている医療関係者ということになるのかな、、、
まぁ、もうドロップしてしまった医者が言うのもあれではありますが。

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