ある町医者の診療日記

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zoom RSS 抗コリン剤に軽度認知症を引き起こす可能性?

<<   作成日時 : 2006/02/11 10:19   >>

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“ありふれた薬”に意外なリスク


抗コリン剤を継続使用の高齢者、8割に軽度認知障害
http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf?CID=onair/medwave/mdps/421457

これってほんまやろうかとタイトル見て驚いて、内容を読んでありかなと思ってしまいました。
アルツハイマー型認知症の適応薬にアリセプトという薬があるのですが、これはコリン賦活剤です。体の中でアセチルコリンを分解するアセチルコリンエステラーゼを阻害する作用がある。つまりアセチルコリンを増やす。
抗コリン剤はこのアセチルコリンを阻害することでいろいろな薬理作用をもたらす薬で、腹痛を軽減したり気管支を拡張させて呼吸困難を改善させたりしてくれる。
>制吐剤、鎮痙薬、気管支拡張薬、抗不整脈薬、抗ヒスタミン剤、鎮痛剤、降圧薬、パーキンソン病治療薬、コルチコステロイド、骨格筋弛緩剤、潰瘍治療薬、向精神薬など、一般に処方されている多くの薬剤が抗コリン作用を持つ。

それで著者らは「抗コリン剤が、高齢者に非変性性の軽度認知障害を引きおこしている可能性があると考え、縦断的コホート研究を行った。南仏Montpellier地区で、認知症ではない60歳超の372人を登録、2年間追跡した。」
そしたら「認知機能検査の結果の中で、年齢、性別、学歴で調整後も、対照群に比べ使用群で有意に劣っていたのは、反応時間、注意力、即時および遅延視空間的記憶、物語想起、言語の流ちょうさ、物品名の想起、視空間認知のなかの構成能力など。一方、論理的推理、単語リストの即時記憶と遅延記憶、潜在記憶などは両群間に差がなかった。」
つまり、抗コリン剤使用群の方が、少しだけだが、軽い認知症傾向が見られたと。

ただし「その後8年間追跡したが、両群の認知症発症率は、使用群16%、対照群14%で差は認められなかった。」ということですから、服用を続けていたからと言って実際に認知症を増やすというわけではないようです。

高齢者でちょっと認知症気味かなというときには、抗コリン剤を服用していないか確かめ、もし服用していたならそれを中止したら良くなる可能性があるかもよ、という程度のがこの研究の結論かな。
でも、抗コリン剤というのは非常にポピュラーな薬ですから、こういう研究もあるというのは知っていないといけないとは思います。

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