ある町医者の診療日記

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zoom RSS [スコンブロイド中毒って何だ?]-----2005/01/25(Tue)

<<   作成日時 : 2006/02/04 11:07   >>

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今月号の日救急医会誌(2004;15:639-40)に面白い記事が載っていました。
「カジキマグロの照焼きによる集団ヒスタミン中毒」

ある企業で従業員の多くが、全身広範囲におよぶ浮腫状紅班と嘔気などの消化器症状をおこした。中にはショック症状を呈しているものもいて、もしかして毒物を使ったテロではないかと疑ったのだそうです。しかし、調べてみると社員食堂でカジキマグロ料理を食べていたというのが分かり、「ヒスタミン中毒」と分かった。
という症例報告。

その中に SCOMBROID FISH というのが出てくるので、これって何だろうと調べてみたら、どうやらサバ類のことらしい。
つまり、これはサバ中毒のことなんだ!

メルクマニュアルを見ていると確かに「スコンブロイド中毒」(P294)というのがありました。
>魚が捕獲された後に細菌による分解を受け、魚肉中に高度にヒスタミンが生産されることによる。魚はコショウのような味や苦みがある。よく発生する種類は、マグロ、サバ、カツオ、トビウオ、シイラである。ヒスタミンは特徴的な顔面発赤を伴う迅速な反応を引き起こす。また汚染された魚を食べて数分以内に、嘔気・嘔吐・心窩部痛・蕁麻疹を起こすこともある。症状は通常、24時間未満でおさまる。

サバに中ったとかサバ中毒、サバでアレルギーを起こしたというもののほとんどがこの「ヒスタミン中毒」なんだそうです。
魚の中に含まれているヒスタミンの量が多いと、それが吸収されて皮膚の発赤や蕁麻疹、吐き気や嘔吐などの症状を引き起こす。これはアレルギーではなく中毒です(もちろん、中にはアレルギーもあるでしょうが)。
どうして、アレルギーと誤解されるかと言えば、ヒスタミンによって顔面の発赤や蕁麻疹が起こってくるというところが同じだからでしょう。ヒスタミンがアレルギーによって遊離されたものか、食べ物の中に含まれていたという違いだけ。

ヒスタミン中毒を起こしやすい魚というのがあるらしい(ヒスタミン中毒魚、イワシ、マグロ、サンマ、カツオ、イワシ、ニシン、アジなど)。
いわゆる青魚というのがそれで(この代表がサバ)、その肉にはヒスチジンというアミノ酸の一種が大量に含まれており、これが細菌によってヒスタミンに変えられる。そのため青魚というのは漁獲してすぐ食べないといけないと昔から言われていた。現在では冷蔵輸送ができるようになっているので時間がたっても大丈夫なようになっているが、それでも注意は必要なんだそうです。
一度でも冷蔵状態が断たれるとヒスタミンが急速に産生され、「その食材はその後の品質管理・調理の方法にかかわらず、ヒスタミン中毒の原因になってしまう」。室温で4時間放置しているだけで、魚のヒスタミン濃度は50mg/100gにもなるんだそうで、この値はFDAによってヒスタミン中毒の危険値と位置づけされているそうです。また、ヒスタミンは熱でも分解されにくく加熱したから安心というものでもないそうですのでご注意を。
とにかく青魚はすぐ食べることが大原則。

参考となるサイト
http://www.ne.jp/asahi/kurashi/group/helth/sasaki/yomo/10.htm
http://www.chiba-u.ac.jp/message/prs/koho126/kenko.htm

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