ある町医者の診療日記

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zoom RSS [異状死体]-----2004/02/07(Sat)

<<   作成日時 : 2006/02/04 09:54   >>

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平成16年2月6日に「医療事故における医師の責任」と題する講演会があったので行ってきました。
この講演会の後でも特に参加者からの質問が多くあったのですが「異状死体の届出義務」のことについて。

医師法21条に「医師は,死体又は妊娠4カ月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは,24時間以内に所轄警察署に届け出なければならない」とあるのですが(もし届けでないと罰せられます)、もともとは事件に関係した死体に医者はよく会うだろうからそういうことがあればすぐ警察に届出なさいというような意味のものだった(のでしょう、と私は思うんですが、、、)。

それが現在、この条文を使って、医療ミスや医療事故で患者が死亡した場合も、すぐ警察に届出なさいということになった。そして、いろいろな団体(法医学会や外科学会など)の間で異状死体とはどういうことか、どういう場合に届け出るのかなどについて解釈が異なり議論になっているということは新聞やテレビのニュースになっているくらいですから私も知っています。ところが、その他にも国民の黙秘権という憲法上の重要な権利が関わっているかもしれないということを、この講演会で知りました。

異状死体の届出義務をめぐって
http://www.mi-net.org/webzine/0108/0108_09.html
異状死体等の届出義務と現状
http://www3.kmu.ac.jp/legalmed/dead/ijoshi.html

そもそも異状死体とは何かというのから非常にあいまいです。医師法21条には異状死体とは何かということは何も書かれていないそうです。ただ「異状死体は届出なさい」とあるだけ。
このこと自体も法律上、非常に問題あるのだそうですが(人を罰する場合は条文があいまいではいけないんだそうです、これは法律の大原則だとか)、それ以上に日本国憲法の黙秘権を犯しているのではないかというのです。

憲法38条1項には「何人も、自己に不利益な供述を強要されない。」(黙秘権)というのがある。
医者が自分のミスあるいは事故(過失)で患者を死に至らしめた、つまり業務上過失致死罪という犯罪行為を警察に届出なさいというのは、「自己に不利益な供述を強要」されていることになる。

これは憲法違反だ!

つまり憲法38条の黙秘権から、自分が関係した異状死体については警察に届け出る義務はない、届け出なくても罰せられることはない。
もちろん、届け出てもいいんですが、それは自首することと同じ(なんだそうです)。

なるほどと思いました。
確かに言われるとおりで、このことについても後で参加者から盛んに質問が飛んでいました。
医療事故や医療ミスの警察への届出ってのは、非常に多くの問題、それもあいまいで矛盾を含む問題なんだと思った次第です。

皆さんはどう思われますか?

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