ある町医者の診療日記

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zoom RSS [判例(内視鏡検査の前投薬で死亡したケース)]-----2003/03/14(Fri)

<<   作成日時 : 2006/02/03 18:12   >>

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理不尽な訴え2でしょうか。

ケアネットで見たのですが、あきれるばかりの判決です。
http://club.carenet.co.jp/prevention/cases/067/index.asp?SID=91457353
(たぶんIDとパスワードが必要)
23歳の女性、上部消化管の症状があり、内視鏡検査をしてもようということになった。キシロカインビスカスで咽頭部の麻酔をしたのち、セルシン(5mg)とブスコパン(20mg)の静注を行ったところ、心室細動が起こり、蘇生処置を行ったが死亡した。

こういう例に対し裁判所は6716万円を払えという病院側の敗訴としました。
この例で重要なところは、病院側の処置には何の落ち度もないということです。唯一、インフォームドコンセントが不十分というだけで、病院側の敗訴とした。

しかしです。
キシロカインビスカスで咽頭部の麻酔をすること、セルシンで鎮静化し、ブスコパンで胃腸の運動を低下させるということは、特殊な処置ではなく、全く一般的に行われていることです。
風邪だというので、風邪薬を処方するようなものと言えるかもしれません。
風邪薬など「必要不可欠とまでは言えない」ものです。飲まなくても1週間も待てば普通の風邪など治ってしまうでしょう。だから、「薬剤の副作用、ショック症状とその頻度などをきわめて慎重に説明する注意義務がある」んでしょうか?
風邪薬に含まれている薬も、希に重篤なアナフィラキシーショックを起こすことがあります。いや、どんな物質でも、アレルギー反応を引き起こすことがあるんです。

風邪薬を処方し、患者がアナフィラキシーショックを起こしたら、この薬の副作用で時には死ぬことがあるという説明していなかったということで敗訴になる。

この判決は、こういう理不尽なことを意味しています。

医療側の予防策としてはこのサイトに書かれていることにつきるでしょう。
「例えば予定された上部消化管内視鏡検査では、検査を予約した段階で、検査の説明、前投薬の必要性、そして前投薬に起こりうる副作用などを明記した同意書を準備して患者に手渡し、検査当日に患者のサインをもらって受け取るなどといった対策が考えられます。その中では多少くどくなるかも知れませんが、ブスコパンの意義や鎮静薬の効果を説明した上で、検査の日までに、「鎮静薬を使用して楽に検査を受けたいか」、「多少苦しくても副作用の全くない方法を選ぶか」、さらに「ブスコパンも使わず診断の精度が多少下がってもよしとするか」、すべて患者の自由意思に選択させる方がよい、ということになります。」

これはインフォームドコンセントではない。

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